朝が強い弱いは人それぞれだと思う。

自分もそれほど強いわけではない。

弱いことは悪いこととは思わない。

ただ、彼女の場合尋常じゃない。

とにかくとてつもなく朝が弱いらしく、しかも質が悪いときたものだから皆ほとほと困り果てていた。

しかし自分ほど困っている隊士はいないと藤堂は自負していた。こんなことに自負したくないが・・・。

朝の弱いを起こしに行くのが、藤堂の役目だった。

そんなに弱いのなら寝かしておいてあげたいのだが、に給仕という役目がある以上寝かしておく

わけにはいかない。

藤堂は、夜勤明けの眠い目をこすりながらの部屋の前で声を掛ける。










さん、朝です。起きてください」






中からの反応はない。

まぁ、一応予定通りだから仕方がない。

さん、失礼しますよ?」


遠慮がちに襖を開け声を掛けながら近づく。





「そろそろ起きませんか?」

近くに座り揺さぶってみる。微かに反応があった。

「朝ですよ、朝」

「・・・・・ん〜〜〜ん」

「ん〜、じゃないですよ。起きてください」

「・・・んにゃ、もう食べれない・・・・・」

「何の話ですかっ!?」






未だに夢の中らしく溜息が出る。

何回呼びかけても起きる気配を見せないものだから、実力行使に移る。






「起きてください。起〜き〜て〜く〜だ〜さ〜い〜!!」





激しく揺すって声を上げる。

さすがのもこれには目を覚ます。











「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・眠い」











「眠いじゃないですよ。こっちは本気で疲れました」

脱力しそうになりながらも構えることは忘れない。

本当の戦いはこれからなのだ。

先ほども挙げたように彼女の場合、尋常じゃないのだ。寝ることに執着してしまっている。

本日も寝るためにきっと何か仕出かし始めるに違いない。

その通りで、早速彼女は行動に移し始める。







「疲れたの?じゃあ一緒に寝ようよ」

と、この女性のどこにそんな力があるのかと思うくらい強い力で引っ張られ

布団に倒れこんだ。





「ななななな何をするんですか!」

「んー、だって寝たいんだもん。だから連帯責任」

「責任なんてとりません!」

顔を真っ赤にさせながら起き上がるが、手を掴まれて離れることができない。





「あ、あの、手を離して下さい」

「やだ」





「夜勤明けなんです。お願いします」


泣きそうになった。毎回のことでも未だに慣れない。





「じゃあ、シテくれたら離す」

「っしません!!!!その前にどこからそんな言葉覚えてくるんですか!」

「えっと、・・・・・歳?」

「土方さん・・・(涙)」

あのような大人には絶対ならないと誓いつつ、目に涙をためて言う。









「本当にもう勘弁して下さい。切実にっ!」

「しょうがないなぁ。まぁ、今日も面白かったし、手を離して起きますか」






やっと手を開放されホッとしたのも束の間、いきなり頬に唇をよせられ、再び一瞬にして顔が赤くなる。





「また明日もよろしくね」





そう告げて、彼女は部屋から去っていく。

一人残された自分は硬直したまましばらく動けなかった。





                   完


あとがき
平助ですね。自分的には3人組で扱うより大河みたいに総司と平助で扱いたいんです。
だから敬語でなんか純粋人っぽくしました。まぁ、風雲の平助もいいんですけどね。
この小説実は電車に乗ってるときに書き上げました。横浜の信号機がぶっ壊れて東海道線
ストップしたんですよ。することなかったんで書いてみました。ちなみに前にいたおそらく
東海大生であろう二人組み男子はこの止まってる2時間ちょいの間にレポート書き終えてました。
「レポート終わっても電車動かないとレポート出せないじゃん!」と当たり前名言を発してました。
自分は暴走して隣りで動いていた伊東線に乗り込んで伊豆にいくぞゴルァ(?)的思考だったんで
この夢小説今回、まとまりが悪いと言い訳しちゃいますが何か?
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