「すごーい!海って本当に青かったんですね」

初めて見る光景にははしゃいでいた。

「そればあ反応してくれれば連れてきた甲斐があるってもんぜよ」

竜馬は腕を組みうんうん頷く。




事は数時間前、が一度も海を見たことない発言から始まる。

『海って青いんですか?』

『なんだ?おんし見たことないがか?』

『海方面に用事がなくて気づいたら今まで一度も見たことなかったんです』

『そうか。・・・よし!わしがつれていっちゃる』




思いだったらすぐ行動。その日のうちに海へとをつれてきた。

ここに来るまで結構時間がかかったがの嬉しそうな表情を見て来てよかったと思う。


「この海の先には色々な国があるんですよね」

「ああ、そうだ。日本は他の国と比べたらしょうまっこと豆粒のような国ぜよ」



だからこそ、日本にとらわれずエゲレスやメリケンなどの外国とのやり取りが重要だと思っていた。

そして、日本が生き残るためにも外国との交流、貿易が必要だと考えている。

まぁ、とにかく今自分に出来ることは海のこと、外国のこと、船のことを知るため海軍操練所で勉強するだけだと

竜馬は思っていた。




「わしはやる!」

「何をですか?」

「やるとゆうたら一つしかぇいだろ」


首を傾げるの仕草が可愛くておもわず抱きすくめたくなる。


「いや、もう一つあるか」

手を伸ばしの手を掴みある場所へと連れて行く。




















「黒龍丸ぜよ」

船着場へと連れてきて言う。

相変わらず大きく立派な艦艇だとにならい見上げる。

オランダが幕府に寄贈したもので咸光丸よりいくらか長く150馬力もある。

「これはわしの夢の一歩じゃ」

実際には竜馬の物でもなければ海軍操練所の物でもない。ただ、絶対手に入れると誓っていた。


「これが『もう一つ』、ですか?」


しばらく呆然と見ていたが思い出したかのように聞いてきた。

「ん?あぁ、これじゃーのうてわしがやりたいのは・・・」


目線を船からの目に移す。









「おんしを攫うことやか」







「・・・・・・・・・は、い?」


「おんしを連れて外の国を旅したい」

今は無理だ。だが、国を変え外国にも安全に行き来できるようになった暁にはと共に旅をしたい。

そのためにならなんだってやる、とそう思っていた。




「その時は覚悟しとーせ」




を抱き上げ言えば、彼女は頬を染めながら言い返してきた。

「覚悟なんて必要ないです。外国には一度行ってみたかったし、それに・・・私は龍馬さんと一緒なら

どこにでも行きたいです」

「・・・・・・・・おんし」

思いがけない言葉にびっくりし、力が抜けてを落としそうになる。

なんとか持ち耐えたがバランスを崩し二人とも海に落ちてしまった。

水面から顔を出し、を探そうとした。

目の前にいることに気づき大丈夫かと言おうとした瞬間、は笑い出した。


「ふふっ。海の水って本当にしょっぱいんですね」


くすくす笑い続けるを見てると自分も可笑しくなり一緒に笑い出した。

「ハッハッハッ。おんし最高ぜよ!」


海に落ちたことに怒るわけでもなく、溺れてるわけでもなく、ただ笑っていることが

龍馬的には面白くもあり、また嬉しくもあった。


「どうやって帰ろうかの〜、アッハッハッ」

顔を合わせながら二人はしばらく笑い続けた。








あとがき
なんかあんまり夢っぽくないかも。しかもなんか銀魂坂本っぽい(爆)
一応予定的にはこの後「夜」で続き書く予定なので今回は勘弁してください(誰に頼んでんの?
短編が本当に短編になってく自分。ネタつきの予感(もう、まかせとけ!←何を?
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